今年初めての観察である。実に4カ月半ぶりになる。
今冬は厳冬であったが、このところ春めいてきて、梅をはじめ花が多くなってきた。
生育地の西で、春らしいヒメオドリコソウとオオイヌノフグリのかわいらしい花が咲いていた。
ヒメオドリコソウとオオイヌノフグリのかわいい花
ムジナモ・タヌキモ(イヌタヌキモ?)の生育地。薄い雲が出ていたが、日差しは届いていた。水位は十分。水の透明度も高い。
ムジナモはすでに葉を展開しているものがほとんど。タヌキモは成長がはやいので、ムジナモよりずっと大きい。中には捕虫のう(捕虫葉)をいっぱいつけている個体もあった。
北西の風向きの影響が大きいと思うが、ポイント⑤、ポイント⑦と⑧の中間あたりから東方向にかけてムジナモが多かった。去年ムジナモの大繁殖したポイント⑥は、この時期少ない。去年もこの時期、ポイント⑥ではムジナモは少なかったと思う。
ポイント①
このポイントで水位を排水溝の底を基準に確認している。
水位は十分で、+9.5㎝であった。
かつては、タヌキモがいっぱいで初夏から夏にかけて花も咲いていたが、やがて、タヌキモは見られなくなった。今日も全然なかった。
ポイント①
排水溝
ポイント②
このポイントもかつてはムジナモがいっぱいだったが、ムジナモは見られなくなった。タヌキモも近年見られなくなった。
ポイント②
ポイント③
かつてはムジナモもタヌキモもいっぱいであったが、最近はタヌキモが確認できるかどうかといったところである。
今日は、葉を展開しているが捕虫のうはまだというタヌキモが1株あった。
上の写真のタヌキモを手にとって
この時期は観察しやすいが、ほかの植物が成長してくると観察できなくなる。
今日も、ムジナモもタヌキモも確認できなかった。
スギの雄花とアセビの白い花が目に付いた。
アセビの花
ポイント⑤もともとムジナモ、タヌキモとも多かった。一度衰退したが、また盛り返してきた。昨年もムジナモの開花がよく見られた。
今日も、ムジナモ、タヌキモ共多く観察できた。これからの観察が楽しみ。夏にはたくさんの開花を期待したい。
タヌキモは、捕虫のうをいっぱいつけているものもあった。
ポイント⑤の西
捕虫のうのできてきたタヌキモ 体長10㎝ほど
捕虫のうのできてきたタヌキモ 体長10㎝ほど
ポイント⑥ ムジナモ・タヌキモ
昨夏、ムジナモが大ブレーク。個体数も花もいっぱいだった。しかし、風向きの影響か、今日は個体数が少ない。これからどんどん増殖してくれるだろう。
なお、タヌキモは確認できなかった。
ムジナモ
ポイント⑦
かつては、ここが一番のムジナモの生育ポイントだったが、最近なぜかはふるわない。東側に少しムジナモが見られただけ。
ポイント⑦東 ムジナモ
ポイント⑦と⑧の間
風に流されて集まってくるのか、ムジナモは比較的多い。タヌキモは確認できなかった。
ムジナモ
ムジナモ
ムジナモ・タヌキモとも順調に育っていて、安心した。今は、よく生長し、観察もしやすい。ほかの植物が繁茂してくると、成長も観察もむずしくなってくる。ムジナモが順調に育って今年もたくさんの花を見せてほしい。また、ここ数年タヌキモの花を現認できていない。タヌキモの花もぜひ見たいものである。