ムジナモの花を見てからなかなか行けなかった。2か月半近くのご無沙汰となる。そろそろ越冬芽ができてきているだろうなと気になっていた。またスイレンが枯れて衰退し、昨年のようにきわめて多くのムジナモが太陽の下に出ているだろうと期待が膨らんでいた。
今日の観察の概要をまとめる。スイレンが衰退し、できた隙間にムジナモが大量に繁茂。ムジナモ畑に近い。タヌキモは極端に少数のようだ。コウホネも減ったようだ。ポイント⑦近くの、コウホネもスイレン生えていない広めの隙間がスイレンに進出されている。
生育地西の水田は、収穫もほぼ終わっていた。一部が写真のように残っていた。
ムジナモ生育地西の水田
最初のポイント③へ。生育地は、水位が高く水が澄んでいて、スイレンは減ってきている。期待のタヌキモはわずか1株だけが確認できた。全くの予想外だった。結局のところ、今日の観察でお目に書かれたタヌキモはこの1株だけだった。 越冬芽(冬芽)を作りつつあった。どうもここ数年はタヌキモは衰退傾向にあるようだ。
ポイント③のタヌキモ
ポイント③ の東で、水位が高く岸際で何株かのムジナモが見られ、まずは安心感を覚えた。
ポイント③の東
ポイント④の西に移動。なんとムジナモ畑。見事な群生。昨年同様、スイレンが衰退してムジナモはこの世の春(この世の秋?)を得た感じ。スイレンが繁茂していた夏まで、スイレンの葉の下でじっと耐えていたんだな思う。夏場はスイレンが邪魔をして、岸からは全くムジナモは見えなかったのに。 ひょっとしてひそかに花をいっぱい咲かしていたのかもしれない。
ポイント④の西
続くポイント④でも同様のムジナモ畑。素晴らしい。
ポイント④
ポイント④の東で、岸のスギに雄花がたくさんついているのが目についた。来春多数の花粉を飛ばすんだろうな。
ポイント④ 杉の雄花
さらに進むと、岸際すぐにムジナモが。アップで撮影ができ、越冬芽が大きくなっているのが手に取るようにわかる。実際手に取ることもできた。
ポイント④東 越冬芽が大きくなっている
ポイント④東 手に取って
続いて、ポイント⑤の西の西。ここにもムジナモの見事な群生だ。 オオバナイトタヌキモの花も見られる。ところがこんなはずはないと思うのだが、ポイント⑤近辺は土手の上から見る限りは、枯れた草の間には、隙間ばかりでムジナモ・タヌキモを確認できなかった。意外だった。
ポイント⑤の西の西 ムジナ群生
ポイント⑤ ムジナモを確認できなかった
反対側のM池を眺めると、水鳥が増えている。ここは水鳥の飛来で有名。ほとんどカモだろう。
M池 カモが増えてきた
隣のポイント⑥。水が澄んだせいで、夏にくらべ小綺麗な感じ。一か所、ムジナモの群れが。オオバナイトタヌキモの花、スイレンの葉の上で甲羅干しする子ガメも。岸よりのカキツバタ群落に、カキツバタの種子が少し残っている果実が目に付いた。カキツバタ越しにムジナモが見えた。ノアザミの花が1輪残っていた。タヌキモは未確認。
隣のポイント⑥。水が澄んだせいで、夏にくらべ小綺麗な感じ。一か所、ムジナモの群れが。オオバナイトタヌキモの花、スイレンの葉の上で甲羅干しする子ガメも。岸よりのカキツバタ群落に、カキツバタの種子が少し残っている果実が目に付いた。カキツバタ越しにムジナモが見えた。ノアザミの花が1輪残っていた。タヌキモは未確認。
ポイント⑥ カキツバタの果実 種子が少し残っている
ポイント⑥ カキツバタ越しに見えるムジナモ
ポイント⑥ ノアザミの花と 昆虫
さらに進み、樋の近く。岸際にきれいなアシの群生があり、穂が弱い風を受けている。アシ越しにいくつかのムジナモが見える。
さらに進み、樋の近く。岸際にきれいなアシの群生があり、穂が弱い風を受けている。アシ越しにいくつかのムジナモが見える。
樋の近く アシの穂風を受けきれい
樋の近く アシ越しに見えるムジナモ
ポイント⑥と⑦の間へ。こちらにもムジナモが見られる。夏場より多く確認ができる。
ポイント⑥と⑦の間 写真ではわかりにくいがムジナモが見える
ポイント⑥と⑦の間 大きな中州の東あたり ムジナモが群れている
ポイント⑦の西からポイント⑦ へ。 スイレンやコウホネのない隙間が広くあったのだが、その隙間が狭くなっていた。岸際をさがせば、ムジナモがある。タヌキモは未確認。
ポイント⑦ 探せばオオバナイトタヌキモの中にムジナモが見つかる。 夏場よりやや多い感じ。
ポイント⑦の東から⑦と⑧の間へ進む。このあたりにもムジナモ群生が見られた。
【続く】
ポイント⑦の東
ポイント⑦の東
ポイント③に戻り、ポイント①へ。生育地周りはキノコがほぼ通年みられる。今日も何本も見られたが、ポイント③から①への道に生えていたキノコのうち2種を紹介する。
ポイント③に戻り、ポイント①へ。生育地周りはキノコがほぼ通年みられる。今日も何本も見られたが、ポイント③から①への道に生えていたキノコのうち2種を紹介する。
ポイント③から①への道 毒キノコかもしれない。
ポイント③から①への道 よく観察できる種。
ポイント③から①への道 サルトリイバラの果実
最後にポイント①へ。このポイントでは、ムジナモを確認したことはないが、かつてタヌキモがあった。排水溝に排水を遮る板が使われていた時、タヌキモの越冬芽がいっぱい板についていたことがあった。すぐにタヌキモが見られなくなって、ポイント①に来る目的は水位の確認ということになっている。さすがに水位が高いことがよくわかる。排水路から勢いよくどんどん流れだしていた。水がもったいない気もするが、台風22号の影響で明後日は雨模様である。
最後にポイント①へ。このポイントでは、ムジナモを確認したことはないが、かつてタヌキモがあった。排水溝に排水を遮る板が使われていた時、タヌキモの越冬芽がいっぱい板についていたことがあった。すぐにタヌキモが見られなくなって、ポイント①に来る目的は水位の確認ということになっている。さすがに水位が高いことがよくわかる。排水路から勢いよくどんどん流れだしていた。水がもったいない気もするが、台風22号の影響で明後日は雨模様である。
ポイント① 排水溝 水が勢いよく流れだしている
今年の観察は最後かもしれない。最近生育地全体が浅くなっている。中洲のようなものが至る所に出現している。また、スイレンがはびこりこれもムジナモ・タヌキモに悪影響だ。コウホネも目につきにくくなっている。イチョウウキゴケ、サンショウモ、シャジクモ、ジュンサイも見られなくなった。この15年ほどの間の大きな変化だ。