2021年12月31日金曜日

栽培ムジナモ連日開花のまとめ

 2021年自宅で栽培しているムジナモがポリペール水槽で連日の開花。多い日には何と8輪が咲き感動し驚愕した。逐一このブログで報告しているが、そのまとめをしてみた。 

   7月11日 8輪の開花 前日まで咲いたもの、蕾も見られる。左下は前日までに咲こうとしたが咲ききれず、閉じられなかった1輪のようだ。


1.はじめに 

自宅の水槽でムジナモの栽培をはじめて、今年は丁度20年目となる。ムジナモ生育地でのムジナモの開花は、殆ど毎年のように確認しているが、自宅の栽培品ムジナモが開花したのはこの20年間で数回しかない。いかなる条件が整えば花芽ができるのか全くわからない。

2.自宅での栽培の仕方

栽培には浴槽やガラスの水槽、ポリバケツなど大小様々な容器を用いてきた。多くはカキツバタを植え、水槽によってはタヌキモや、シャジクモ、フサモ、マツモなどと一緒にしている。また、ボウフラ対策でメダカなどの小魚も同居させている。なぜか水槽によってムジナモの生育が異なる。アオミドロ類が発生せず、ムジナモが増殖する水槽もあれば、次第に元気が無くなりいつの間にか消滅してしまう水槽も多かった。時には大きくなったカキツバタを刈り、干上がりそうになったら水道水を直接追加。オオバナイトタヌキモやアオミドロを取り除く。日頃の世話はそれぐらいで、放置したままの場合が多い。pH測定などの水質検査も普段はしてない。ボウフラ発生を防ぐためにメダカなどの小魚を入れている。小魚に餌を与えることはあるが、肥料を入れることはしない。

ムジナモの生育に何がどううまく作用するのか不明なことが多い。

3. 近年の様子と今夏のポリペール水槽の開花の様子

今夏は幾つかの栽培水槽の中で、ポリペール水槽のムジナモが、今年の7月の中旬頃、ほぼ連日開花したのである。このポリペール水槽は上面の内径39㎝、高さ48㎝、水深は満水で1416cmほど。午前中日陰、午後は日当たりが良い。元々は、真砂土にカキツバタを植え、殆ど放置していたものである。2018年4月9日に、ムジナモ3株投入したものである。同時にシャジクモ、フサモも入れたと思う。この水槽はアオミドロも発生せず、透明度が高い。ムジナモは順調に生育していた。翌2019年3月26日には12倍の36株になっていた。その内10株は他の水槽に移した。残りの26株は、翌年202039日には越冬芽が葉を展開し始め、約8倍の213株になっていた。40株は他の水槽へ移し173株は戻した。この2021426日以降夏まで、狭い水槽に200株以上がひしめいている。現在メダカ3尾入れている。なお、水面上からは見えないがムジナモの下にシャジクモが繁茂している。フサモはムジナモの影となり、日照不足で消滅したようだ。後日ドイツ・テトラ社製のペーハー試験紙でテェックするとpH7.0であった。

花芽を分化する条件とは何か。日照時間、水温、水深、一緒に栽培している植物、メダカなどの小動物の運動による刺激、水中の栄養価、透明度、ムジナモの密度・・・、等々いろいろ考えている。ムジナモ生育地での花を現認したときの経験からすると、アオミドロが発生せず、透明度が高い、というのは共通しているようだ。それと、生育地では年によって開花する場所が異なるが、ムジナモの密度が高い場所で連続して咲いていることが多い。貧栄養かというと、ムジナモ生育地は富栄養化しているのに十分繁茂し、ほぼ毎年どこかで開花を現任しているからどういうことなのだろうか。(今年は開花を現認してない。)

次の表に、今回の連日の開花数を日ごとに示す。

観 察 日

710

7月11日

712

713

714

715

開花数(輪)

2

8

3

2

1

0

観 察 日

716

717

718

719

720

721

開花数(輪)

3

0

2

1

1

1

7月10日以前にも開花していたと思われるが、未確認のため掲載していない。22日以降は蕾ができなかった。ムジナモ生育地での開花に比べ、短期間の開花であった。

蕾が十分大きくなれば、曇りであろうと小雨が降っていても開花を確認している。奈良県の気象データによれば、最低気温が20℃以下、最高気温が25℃以下でも開花している。

4.おわりに

ムジナモを栽培している幾つかの水槽の中で、なぜポリペール水槽のムジナモだけが開花したのか。なぜ今年だけ連日の開花となったのか。長年ムジナモを栽培してきたが、今年のような連日の開花ははじめて経験する。未だ花芽が分化する条件はわからない。水が澄んでいてアオミドロが発生しにくい水槽には何があるのだろうか。狭い水槽の中で、多数の株が時期を同じくして花芽をつけ蕾となり、次々と開花したのは何があるのだろうか。

このポリペール水槽は、今後も今までと同じくほぼ放置スタイルの栽培方法をとるつもりである。来夏も開花するかどうかわからない。大きな楽しみであるが、何とか咲いて欲しい。そして花芽が分化する必要条件に近づきたいと思っている。

 

以下、画像を載せる

5月4日のポリペール水槽の様子 カキツバタがきれいに咲いているムジナモも元気だ









7月11日の開花の様子を以下に載せる 水槽全体の様子

  






 ムジナモの様子  花、蕾、前日までの開花したものが見られる

 





 

上の画像をトリミング 花4輪と蕾、開花後で頭をたれたものがよくわかる

 きれいに咲いた1輪をマクロ撮影 柱頭、葯、子房がよくわかる

 

 

開花の様子を動画でも撮影しているなかなか編集できない。いつか編集してみたいと思っているのだが・・・。


2021年7月26日月曜日

7月26日 ムジナモ生育地観察 ポイント①にムジナモ ムジナモ開花はなし

 7月26日(月)14:20~ 晴れ 真夏日 西の風

 コロナ禍の厳しい条件下、賛否の意見が飛び交う中、東京オリンピックが熱を持って繰り広げられている。日本選手の活躍を期待している。安全に実施され、全世界に感動を与えて欲しい。

 栽培品のムジナモは10日以上の連日の開花で感動を与えてくれたが、さて、生育地のムジナをは花を咲かせているだろうか。

 生育地に着く。暑い。西寄りの風。稲作されている水田が減っている。めずらしく人影はない。水位は十分。スイレンが一面に繁茂。

 特筆すべきは、ポイント①でムジナモが生育していたことだ。

ポイント① ムジナモ

ポイント③

周囲が鬱蒼として、観察しづらくなっている。日差しは余り届かない。水位は高いが、底が上がってきて孤立しかかっている。水位が下がると他の場所と隔てられかも知れない。ムジナモ、タヌキモ共にあるが、株数は少ない。

ポイント③

ポイント③ ムジナモ タヌキモ 

ポイント③の東からポイント④ 

場所にもよるが、岸際にムジナモ、タヌキモが多い場所がある。沖寄りはスイレンが繁茂しムジナモがあるだろうが確認できない。

ポイント③の東 荒らされたカメの卵 カラスだろうか

ポイント③と④の間  ムジナモ タヌキモ

ポイント④ ムジナモ

ポイント⑤
人が入ったようで少し踏まれている。水位は十分。岸からの観察に止める。、かつては連日の開花で歓喜したポイントである。
ポイント⑤中 
挺水植物が踏まれている。中央の暗い部分にはムジナモ。
ポイント⑤東 ムジナモ


ポイント⑥~ポイント⑥の東・樋~ポイント⑥⑦⑦の間
水底が浅くなりス中州化が進む。スイレンも繁茂。ムジナモ生育スペースが益々限られる。
ポイント⑥ ぎっしりのスイレン 閉じた花が多いが、一部咲いてオオバナイトタヌキモの花オオバナイトタヌキモの花

樋のあたり ムジナモ オオバナイトタヌキモ

樋のあたり  ムジナモ オオバナイトタヌキモ

ポイント⑥と⑦の間  ムジナモ オオバナイトタヌキモ
 
ポイント⑦の西から⑦
相変わらずこれといった植物が生育していないスペースが広い。
ムジナモがあっても風で流されてしまうのだろうか。
アシなどが生えていればとどまるのかもしれない。
岸際にオオバナイトタヌキモの中にムジナモがある。

ポイント⑦  ムジナモ オオバナイトタヌキモ

ポイント⑦と⑧の間~ポイント⑧
イトトンボ、チョウトンボがいる。
特にチョウトンボ多く美しい翅を光らせ目に入る。
繁殖行動を見せたペアがいたが、一瞬遅くカメラに収められなかった。

ポイント⑦と⑧の間 チョウトンボ
翅は裏側 
美しさをメスに誇示しているのか? 

ポイント⑧の西 ムジナモ 
去年はこのポイントで開花していたが蕾もなかった 

ポイント⑧  コウホネ

ポイント②~①
ポイント③まで戻り、ポイント②から①へ進む。
ポイント②は笹などが生い茂り、観察不能。
ポイント①へ。前回の観察でタヌキモがあったので楽しみ。
水色は濃いめで黒っぽい。スイレンがあるが全面を覆っているわけではない。
北岸の岸よりにタヌキモを確認しようとすると、何とムジナモが。
2002年~観察を続けているが、かつて何年かはポイント②で確認していたが、ポイント①でムジナモを確認したことはなかった。驚きである。
スイレンが生えている間の移動はし難いと思う。スイレンが枯れてきたとき、南風で運ばれてきたのだろう。あるいは春先越冬芽が浮上したとき南風で運ばれてきたのであろうか。
いずれにしても今後の観察の楽しみではある。

ポイント①  ムジナモが 左下はタヌキモ

ポイント① ムジナモ タヌキモ 

2021年7月24日土曜日

7月19日~21日 連日の開花

 7月19日(月)~21日(水) 猛暑が続く

 青ポリペール水槽で19日からも連続で開花した。


7月19日(月) 青ポリペール水槽中央あたりで1輪開花

12:05

12:09

14:43 中央で開花 中段右と下段中央に蕾

7月20日(火)

 前日の最後の写真の中段右の蕾が開花。

12:21 湿度47% 気温38℃ 器差あり。これほど高くはないか?暑いのは暑い

12:23

12:30

12:45

7月21日(水)

  
 栽培品1つの水槽における奇跡の連日開花である。
 
12:03

12:20

 しかし、21日の1輪開花した後、蕾はなくなった。
 ポリペール水槽の水位も下がった。すいおんも上がりやすかっただろう。透明感も薄らいできた。この後夕方頃、水道水を足した。
 これからも蕾をつけてくれるだろうか。ムジナモ生育地ではまだまだ咲いてくれるだろう。明日にでも観察に行きたい。

2021年7月18日日曜日

7月18日 栽培品 2日ぶりに2輪咲く



 7月18日(日)晴れたり曇ったり、一時ぽつりぽつり、観察後一時小雨、気温上昇 北東の風


 梅雨も明けた模様。昨日は、久しぶりに開花ムジナモなかった。蕾を3個確認していたので今日は咲くだろうと期待していた。案の定その内の2つが見事に咲いた。なお、昨日気がつかなかった蕾がもう1つあった。

12:30 花は左と右に2輪 蕾は中央に1個とその右下に1個

白い切片状のものはキンカンの花弁 抽水植物はカキツバタ


12:35 上の写真右の花

11:39 上の写真左の花


12:36 同花 

 明日も中央の蕾が咲いてくれるだろう。ムジナモ生育地を観察したいのだがなかなか行く余裕がない。贅沢な悩みである。

2021年7月16日金曜日

7月16日 ムジナモ・トライアングル

 7月16日(金) 曇り一時雨、日差しもあり 

 自宅のムジナモ、昼過ぎまでにはあまり開かなかった。

12:10
トライアングルを描いている。下の1輪は開き始めている

12:10
上からのショット 右の1輪が開き始めていることがわかる

 一旦外出し3時過ぎに帰宅。早速青ポリペール水槽を見る。何とムジナモの花3輪が綺麗に咲いているではないか。急いでカメラを撮りに行く。すぐにまた外出しないといけなかったので急いで撮影をした。今見るとその三角形も丁度90°、60°、30°の直角三角形のようで面白い。時刻が時刻だけに閉じ始めているのが残念。


14:59
開花した3輪が集まって三角定規を形作る


15:08
上の写真 右の花のアップ

15:08
上の写真の左上の花アップ

15:10
上の写真 左下の花アップ

15:24
右上に三角形を描く3輪の花 左下と中央付近、やや右に3つの蕾を確認できる。
開花後の頭を垂れているものはいくつもある。
素晴らしい光景。
明日も咲きそうである。

 実は昨日も1輪咲いたようである。昨日の12時17分にはまだ閉じたままだった。今朝見ると咲いた翌日の頭を垂れてうなだれている状態だった。開花を現認できなかったのは残念。上の水槽全体の写真の一番頭を垂れたもの。

2021年7月14日水曜日

7月14日 栽培品ムジナモ 1輪ながら今日も開花

 7月14日(水) 曇り 気温上昇 蒸し暑い 観察終わる頃小雨、雷鳴

 5日連続の開花。朝蕾を数えると5個。観察中に水没していた蕾を発見。水野上に出す。結局蕾は6個。大きめの1個が開花する。

7:24
11:02
昨日まで閉じられなかった1輪、遂にうなだれている。

11:02
アップ

12:02
簡易湿度・温度計 1.5m程の高さにつるしたが木漏れ日が当たっていた
湿度45% 温度36.4℃

12:22
今日開花した1輪と蕾2個

12:28
水槽から取り出してみた
花を除いて体長4~5cmか。

 花は先端部に付いているのが分かる。時には日差しも当たったが、殆どが曇っていた。曇天ながらも気温・水温が高いだろうから開花する。
 このあと、雨がぽつぽつと。雷鳴も聞こえる。観察終了。
 残った蕾は大小合わせて5個。