昨日、NHKのラジオで、石川県のため池で野生のムジナモが73年ぶりに発見されたとの放送を聞いた。既に報道済みのことだろうが今日まで知らなかった。遺伝子の解析結果などから野生の個体群である可能性が高いらしい。
発見は昨年の10月とのこと。研究チームによれば、植物の種は何十年も生きることができる。野生のムジナモは環境の変化や開発でほぼ絶滅したと考えられていたが、ため池周辺が管理され、適度の光が差し込んで種が芽吹いた可能性があると言う。故小宮定志先生がそのようなことを書いておられたことを思い出す。大賀蓮の例もあるし、そういうことがあるのですね。
ネット記事で、現地のムジナモの写真を見ると、私が観察しているムジナモ生育地の雰囲気と似ているなと感じた。
(素朴な疑問としては、あるいはずっとひっそり生きながらえていて今回発見された。そんな可能性はないだろうか。また遺伝子の解析結果も載せられ、他の地域のムジナモとは別系統とのことだが、移入の可能性はないのだろうか。)
今回の発見は非常に喜ばしいことだ。今後、さらに別の場所でも発見される期待も抱かせてくれる。折しもNHKの朝ドラが、ムジナモを発見命名した牧野博士を主人公にした「らんまん」が放映されている。ムジナモ発見命名の話がいつ取り上げられるか楽しみにしていたが、野生ムジナモの再発見で、なんかより盛り上がりそう。