2012年12月13日木曜日

12月13日(木) 冬らしくなってきた

12月13日(木)12時10分~ 快晴 微風

 このところめっきり冬めいてきた。例年に比べて寒いようだ。このところ屋外に駐車している車の窓ガラスに霜が降り、取り除くのが結構面倒になっている。

 43日ぶりの観察だ。越冬芽たちはどうなっただろうか。もうほとんど沈んでしまってわからないかもしれないなと思いつつ昼過ぎに生育地へ。
 快晴で風も微風。観察日和である。落葉も進み、紅葉も少なくなった。サクラもナンキンハゼも葉を落とし、一部のモミジが鮮やかな色を見せていた。
水辺Mの北岸 鮮やかな色合いを見せるモミジ
 
生育地西の水路に、小さなモツゴなどが群れていた。日差しを求めていたのだろうか?
生育地西の水路 小魚の群れ

 生育地に着くと、さすがにスイレンはかなり葉が枯れてしまった。
 ポイント③では、タヌキモも全然確認できなかった。南西角の日当たりの悪い部分は午後だというのに一部氷が残っていた。朝どの程度氷が張っていたかわからないが、驚いた。
ポイント③南西角 とけ残った氷 きれいな模様を見せている
 
ポイント③のすぐ北には、オオバナイトタヌキモが少し残っていた。花は他のポイントを含めて全く見られない。
ポイント③の北 青々としたオオバナイトタヌキモ
 
ポイント①。水位は、+7.5㎝。十分と言える。下の写真はポイント①からポイント③を望む写真。スイレンの葉の多くが枯れてしまったことが分かる。
ポイント①から南を望む つきあたりがポイント③
 
  ポイント⑤では、越冬芽見られなかった。枯れたアシが目立つ。ポイント⑥に東の樋のあたりのものほど大きくはないが、結構きれいだ。
ポイント⑤中 枯れたアシがきれい
 
 隣のポイント⑥。コウホネもだいぶ寒さで痛んでいる。オオバナイトタヌキモの上に乗ったムジナモの越冬芽がいくつか見られる。日当たりの悪いところはポイント③と同じように氷が一部解け残っていた。 
ムジナモの越冬芽とオオバナイトタヌキモ、コオホネ

解け残った氷 左下にはムジナモの越冬芽が1つ
 
 ポイント⑥と⑦の間で⑦寄りで、オオバナイトタヌキモが浮島のようになっていた。
 
 ポイント⑦と⑧の間。コウホネの様子。葉は少し残っているだけ。 


 ポイント⑧の西あたりでは、結構ムジナモの越冬芽が見られた。
浅いとはいえ、浮いてはいないので手持ちでの写真撮影はピント合わせがむずかい。

 ポイント⑧ではムジナモの越冬芽とともに、タヌキモの越冬芽もあった。この時期としては珍しいと思う。
 ポイント⑧ ムジナモの越冬芽
 
 ポイント⑧ タヌキモの越冬芽
 
ポイント⑧ タヌキモの越冬芽(上の写真のもの)と
ムジナモの越冬芽(上の写真とは別のもの)
 
 
 今日の観察が今年最後になりそう。今年はムジナモの花を見ることができよかった。来年もいっぱい咲いてほしいものである。一方、タヌキモの花はここ数年見ていない。かつてはいっぱい咲いていたことを思うと、ぜひ来年は見たいものだと思う。
 皆さんよい年をお迎えください。

 
 



2012年10月30日火曜日

10月30日(火) ムジナモもタヌキモも越冬芽が

10月30日(火) 14時~ 快晴 
西寄りの風 
 
 今日はここ1番の冷え込みに思えた。40日ぶりの観察である。ムジナモ生育地あたりのナンキンハゼ、サクラ、ヌルデ等の紅葉が進んでいる。なぜかポイント③の北の堤に例年落ちているシイの実がなかった。(2003年もなかった。)ススキの穂、アシの穂、セイタカアワダチソウの黄色の花もきれいだ。水田や畔にはイヌタデのピンクの花、水路にはミゾソバのまだ開いてない花。水辺Mには水鳥が帰ってきた。まだ淡水赤潮が西側の一部に薄く残っていた。
 
 
 生育地西の水路にあったタヌキモは全くなくなっていた。雨の日に流されてしまったのかな。
 
 水辺M北岸のナンキンハゼ
 果実はまだはぜてなかった
 
 水田の畔近くのイヌタデの花
 
 
  生育地西の水路のミゾソバ
 もうすぐ花びらも開くだろう
 
 
 まだ消えてない水辺Mの淡水赤潮
 ポイント③の南あたり
 
 生育地の水位は十分。ポイント① +10.0㎝
 
 スイレンの花は皆無。最盛期程の力強さは感じないがまだまだ緑濃い。
 ポイント③から北にかけてのタヌキモはまさに群生。越冬芽はほぼ完成か。まだ枯れてはいないが元気いっぱいとは言い難い。
  ポイント③のタヌキモ
 越冬芽が大きくなっている
 
   ポイント③のタヌキモ
 
  ポイント③のタヌキモ

  ポイント③のタヌキモの越冬芽
 直径5mmほどか 結構大きい
 
  ポイント③北のタヌキモ群生
 他の植物を寄せ付けてない
 
 ポイント⑤。アシやカキツバタが衰退してきて観察しやすいが、ムジナモ・タヌキモの個体数は少ない。ムジナモは越冬芽を作りつつあった。
 
 ポイント⑤西のムジナモ
 写真では見えにくいが越冬芽ができてきている


 ポイント⑥から東、ポイント⑧まで、前回までの観察と比較して、多くのムジナモが見られた。近年と比べても多いほうで復活ではという感じがする。ポイント⑧は、前回まではムジナモを見られなかったのに、今日はいっぱいである。この調子ならと来年以降も楽しみである。かつてのようにムジナモだらけになってほしい。

 ポイント⑥は、花は減ってきているもののオオバナイトタヌキモがぎっしり。それでもムジナモも負けてはいない。

 ポイント⑥ 群生するムジナモとオオバナイトタヌキモ
 コウホネの太い地下茎

 ポイント⑥ オオバナイトタヌキモの花と
 オオバナイトタヌキモに絡まれているムジナモ

 ポイント⑥東 ムジナモの越冬芽

 ポイント⑥東 コウホネの葉の間のムジナモ

 樋の東 コウホネの果実とムジナモ
 
 樋の東 ムジナモの群れ

 ポイント⑥と⑦の間 野草の中のムジナモ
 手前はカキツバタ

  ポイント⑦の西 ムジナモ 個体数はそれほど多くない
 越冬芽のできているのがよくわかる
 
 ポイント⑦の西 ムジナモとカキツバタの種子
 右にオオバナイトタヌキモ
 
 ポイント⑦の西 中州ができていた
 
  ポイント⑧ いつの間にかここにもムジナモ・タヌキモが
 水も澄んでいてムジナモがきれい

  ポイント⑧ ムジナモとタヌキモ
 
 ポイント⑥から東側はムジナモが勢力を回復している。ただ、ポイント⑦あたりはぽつりぽつりでまだまだ少ない。
 また、ポイント⑤はスイレンが迫ってきていて衰退気味。ポイント③、③北ではタヌキは大勢力になってきているが、ムジナモは皆無。ポイント②ではムジナモもタヌキモも確認できなかった。ポイント①ではかつて見られたタヌキモが何年も確認できない。
 ムジナモ・タヌキモ以外の植物では、サンショウモ、イチョウウキゴケ、ジュンサイ、シャジクモが全く見られない。
 これらを含め、大復活を期待する。
 
 
 



 

 

2012年10月27日土曜日

10月27日(土) 管理釣り池のタヌキモ成長

 釣り大会から13日が経った。たまたま用事もあって、釣り池に行く。岸際を見ると、例のタヌキモが大きくなって浮かんでいる。曇り空ではあるが、タヌキモを携帯電話で写すのはむずかしい。板で影を作ってやっと写真に収めた。結構元気そうである。掬って検寸台に載せてみると、21㎝ほどに成長していた。越冬芽(冬芽)はまだできていない。
 
大きくなって元気そうなタヌキモ
板・携帯の影が映っている

検寸台に載せると21㎝にもなっている
越冬芽(冬芽)はまだ
 
 
 もう一つもすぐに分かった。ヒシに囲まれた狭い範囲を周回していた。しかしこちらは何とも元気がない。短くてしかも今にも枯れそうである。掬いとってみると、各捕中葉はバッチリと獲物を捕えているのだが、緑っぽさ、生気がない。越冬芽(冬芽)もない。先端部から枯れ落ちたもののようで、残念ながらこちらは駄目なようだ。


 
 タヌキモにはなんとか冬を乗り切って、来年元気な姿をみせてほしい。
 
 
 
 
 前回のブログには書かなかったが、20年以上前であろうか。山に迫った妻の実家の水田。その脇の幅30㎝ほどの水路に今回と同じようにタヌキモが1切れだけ単独に浮かんでいたことがあった。そのタヌキモも、流れで運ばれたものではなく、またそこで生育していたのでもなく、鳥に運ばれてきたものだろうと、その時思った。
 
 ムジナモ生育地のムジナモ・タヌキモはどうなっているかな? 近々観察に行きたいと思っている。

2012年10月14日日曜日

10月14日(日) 管理釣り池にタヌキモ出現

 朝の冷え込みを感じる今日この頃。
 今日は私の属するへら釣りグループの秋の例会であった。釣り場はホームグランドの管理野池である。一時ぱらぱらとしたが、おおむね釣り日和であった。

 釣果を出しあぐねているとき、何気なく足先の岸際を見ると、あっと驚いた。タヌキモが1株(1切れ)浮いているではないか。タモですくい取り確認する。間違いなくタヌキモである。さらに、もう1株(1切れ)が浮いているのも見つけた。こちらはアオミドロらしき藻類が少しからんでいた。

 過去、20年以上この池で釣りに親しんでいる。カナダモやヒシを駆除し、掃除もしてきているが、タヌキモは一度も見たことがなかった。見落としがないとは言い切れないが、多分、何らかの方法で新しく入ったものであろう。野池とはいえ、管理しているので、他人が放流するとは考えにくい。
 ブルーギルは人の手によらずとも、卵に粘着力があって鳥の足について運ばれ広まることもあるそうだ。同様にして、どこかの生育地のタヌキモがたまたま野鳥の足に絡り、この池に運ばれたのかもしれないなあと釣り仲間と話した。

 携帯カメラで写真を撮った後、放流した。鮮明に撮影できなかったのが残念。

池に浮かんでいるタヌキモ
撮影している自分が水面に映っている 

容器のふたの上に置いた2株
捕虫葉もなんとかわかって頂けるかな

ヘラ台の上の2株
 
これからも、あるいは来年も再び会えるとうれしくなる。ちょっと楽しみが増えた。

2012年9月20日木曜日

9月20日(木) 生育地も秋の訪れが

9月20日(木)14時45分~ 曇り 日差しがさすこともあった。
西寄りの風 水位は十分 ポイント①+12.5㎝


 久しぶりに観察ができた。
 生育地に着いたとき、イタチが何年かぶりに姿を見せたが、今回も写真に撮れなかった。残念。
 
お彼岸で生育地西の水田では稲穂が頭を垂れている。畔のマンジュシャゲの花はまだあまり咲いていない。水辺Mに注ぐ水路の岸に数輪咲いていた。残暑が厳しかったので開花が遅れているのであろう。

水辺Mに注ぐ水路の岸
 
 
  8月、生育地西の農業用水路にタヌキモが流入していたが、そのタヌキモはまだ、流されずに残っているものが結構何株もあった。8月はせき止められていたが、すでに堰は取られていたので、弱いながらも流れはあった。この間、大雨もあったので、水辺Mに流れたものもたくさんあるだろうが、これらはよく残ったものだと驚きである。これからどうなるか観察を続けていきたい。
 
 
 ポイント③やその北のタヌキモも元気いっぱいだった。

生育地西の水路のタヌキモ 
 
 
 さすがに秋。ハギがかわいい花をつけている。また、ヌルデの実も大きくなってきた。
 
ポイント③の西の堤 ハギの花 
 
ポイント③の東の堤 色づいてきたヌルデとその果実
 
 
 水辺Mの半島の東側あたりに、淡水赤潮がまだ残っていた。盛夏によく発生していた東岸にはなかった。
 
 
 
  全域のスイレンは枯れた葉がちらほらしてきたがまだまだ元気。花の数はだいぶ減って、まばらにぽつぽつと咲いている。

ポイント② 白花のスイレン
 
 ポイント⑤の大きな変化はない。ポイント⑤東にはタヌキモ、ムジナモとも生育を確認した。
 ポイント⑥では、例年通りオオバナイトタヌキモが大手を振り、花いっぱい。きれいではあるが、腹立たしい。ムジナモはオオバナイトタヌキモに周りを囲まれながらも元気。2、3年前にも見られたが、コウホネの地下茎が何本も浮いていた。

ポイント⑥ 
オオバナイトタヌキモの花 コウホネあるいはスイレンの太い地下茎 
そして頑張っているムジナモの群れ

 
  8月までムジナモが少なかったポイント⑦の西で、オオバナイトタヌキモが増えている。うれしいことは、オオバナイトタヌキモに囲まれながらもムジナモが増えていたことである。来年がちょっと楽しみである。このまま負けずに増殖を続けてほしい。ポイント⑦のムジナモの大繁殖の再来を期待する。

ポイント⑦の西 
オオバナイトタヌキモに囲まれながらも頑張るムジナモ
 

ポイント⑦と⑧の間 こちらもムジナモが増えていた 
 
 
 驚いたことに、ポイント⑦と⑧の間に、ホテイアオイが放流されていた。放流した人は悪意はないであろうが、これが増殖したら大変なことになるのでは? 幸い岸寄りだったので、手に取り駆除することができた。他にはないようなのでまずは安心。同じように放流されたであろうオオバナイトタヌキモは今やどうしようもない。同じ轍は踏みたくないものである。これからも注意して見逃さないようにしたい。
 ホテイアオイを陸にあげたとき、おもしろいことに根から2尾かわいいタウナギが出てきた。はじめウナギかと思ったがそうではなかった。タウナギも外来種かもしれないがこちらは放流した。
 
ポイント⑦と⑧の間 ホテイアオイ
とりあげ、駆除した

ホテイアオイの根から出てきたタウナギ

かわいい2尾のタウナギ
この後放流
 
 ポイント⑧の西あたり、少し小ぶりに見えるコウホネが元気。毎年、ポイント⑥より生育が遅れているようだ。また、コウホネの間にムジナモが見える。ここでも個体数がふえているようでうれしい。

ポイント⑦と⑧の間 コウホネとムジナモ

 
 ポイント⑦の西あたりからポイント⑧にかけて、8月までは個体数が少なかったと思うが、38日の間にムジナモの生育域が増えてきたようだ。かつてのポイント⑦や⑧の大繁殖の復活を期待したい。
 なお、サンショウモやイチョウウキゴケは確認できなかった。また、ポイント⑦のジュンサイも確認できなかった。シャジクモも見られない。ポイント⑦の西の地中から生えているようなタヌキモも夏以降復活しなった。残念であるが、サンショウモのように2、3年後に復活したこともあるので、淡いかもしれないが期待は持ち続ける。